2025年– date –
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体験談
【第9章|夫がカウンセリングを受け始めた日】論理で武装する人は、心に触れられるのか?──カウンセリングにかける希望と疑い
私の夫は、感情をあまり表に出さない。 どんな話題でも、すぐに「正しさ」で返してくる。 私は苦しかった。でも、彼は言う。 「そんなつもりはなかった」 「誤解させたなら申し訳ない」 「論理的に考えれば、こういうことだよね?」 それは一見、冷静で大... -
体験談
【第9章|夫がカウンセリングを受け始めた日】夫が、初めて自分を見つめた
――「知花の通っている心療内科で、俺も見てもらえないかな?」 そう言われたとき、私は驚いた。 夫がそんな言葉を口にするなんて、想像もしていなかったからだ。 彼が言った理由はこうだった。 「俺を見てもらうことで、知花に役立てるかもしれないと思っ... -
体験談
【第8章|家庭内別居を始めた日】家庭内別居は静かに心を壊していく
―声もなく、会話もなく、ただ日々が過ぎていく中で― 家庭内別居という言葉は、一見「平和的な距離感」のようにも聞こえるかもしれません。 確かに大きな喧嘩や暴力があるわけではない。 でもその“静けさ”が、何よりも心をむしばんでいくことがあります。 ... -
体験談
【第8章|家庭内別居を始めた日】親にも言えない、本当の気持ち
「大丈夫」って、何度も言ってきました。 本当は、全然大丈夫じゃなかったのに。 今も、親には本当のことを言えていません。 安心させたかった。迷わせたくなかった。 私の親は、どちらかというと「ちゃんとした家庭」にこだわる人でした。 近所や親戚の目... -
分析
「親を否定できない人」が加害性に気づけない理由
◆ 1. モラハラは“学習された関係性”である モラハラ的な言動は、突然出てくるものではありません。 多くの場合、それは幼少期からの家庭環境で“学んで”きたコミュニケーションのスタイルです。 怒鳴る、否定する、上から目線で諭す。 それが「正しい」「普... -
体験談
【第8章|家庭内別居を始めた日】逃げたら負けじゃない、自分を守る選択
「逃げたら負け」と思っていました。 ちゃんと話し合わなきゃ、向き合わなきゃ、そうじゃないと自分が間違っている気がして。 でも、それはずっと、自分をすり減らす日々の繰り返しでした。 同じ空間にいるだけで、息が詰まるようになっていった 私が苦し... -
体験談
【第8章|家庭内別居を始めた日】家の中で、物理的に距離をとるようになった
同じ家にいながら、違う部屋で過ごすようになった。 リビングで顔を合わせると、気持ちが張り詰めてしまう。 だから私は、なるべく一人でいられる時間を選んだ。 キッチンに立つ時間をずらしたり、先に寝室に入ったり。 リビングにいたとしても、夫が来た... -
体験談
【第7章|心の距離と小さな決意】「話してもいいんだ」と思えた日。市の女性相談で見つけた安心の場所
きっかけは、もう一人で抱えきれない気持ち 「夫のことで悩んでいる」と口にすることすら、ずっと怖かった。 でも、少しずつ自分を守るための行動を始めた中で、市の女性相談に行くことを決めました。 安心して話せる人がそこにいた 緊張していたけれど、... -
体験談
【第7章|心の距離と小さな決意】なかったことにしないで――心に残るモラハラの傷
夫との関係に、ずっと苦しんできました。 言葉や態度によるモラハラが続き、心がじわじわと削られていくような日々。 誰かにわかってほしくても、「見えにくい傷」だからこそ、なおさら孤独で、つらかった。 今は距離を取っているけれど 今は、家庭内別居... -
体験談
【第7章|心の距離と小さな決意】本音が話せることの安心感
「話してもわかってもらえない」と思っていた日々 夫との関係の中で、私はずっと「言えないこと」を抱え続けてきました。 たとえば、寂しさや不安。 「わかってほしい」という気持ちを口にすれば、 「そんなふうに考えるお前のほうが問題だ」と言われる。 ...