心が傷ついたとき、私の中には小さな痛みのかけらが無数に詰まっているように感じます。
最初は、石や風船のような大きなもので心から取り出そうとしましたが、どうしても出てきてくれませんでした。
そこで、もっと小さなもの——ビーズを想像してみました。
粘土に埋まったビーズはベタベタとして取り出しにくく、手を動かすたびに少しずつ粘土が抵抗してきます。
一つ一つ丁寧に手を入れて掘り出す作業は根気が必要で、全部は出せないけれど、それでも取り出すたびに少しずつ心が軽くなるのがわかります。
取り出したビーズは、掃除をしたあとにゴミを捨てるように「ゴミ箱にポイッ」と放り込みます。
カランッという小さな音が、心の中で達成感となり、爽快感を生みます。
粘土にはまだ歪な穴が残っています。でも、その穴はそのままでいいと思いました。
取り切ったビーズの跡を感じられることで、自分の努力や向き合いの証を確認できるからです。
穴の中を通る風はスースーと爽やかで、草原を吹き抜ける風のように、心の中を静かに流れていきます。その風は幼少期に外で遊んだ後のような懐かしい気持ちよさを運んできてくれます。
体が軽くなり、胸の奥がふわっと温かくなるのを感じる瞬間です。
このイメージワークを通して、心の傷をただ取り出すだけでなく、取り出した後の心の変化や、残った穴の意味まで丁寧に感じることができました。
穴を通る風や、残った跡までも心の中の癒しの道しるべになっています。
私はこの感覚を忘れないように、今後も必要なときに思い出して、自分の心をケアする手段として大切にしていきたいと思います。
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