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【第2章|モラハラの実態と心の揺れ】夫の矛盾に疲れ、言葉が刺さらなくなった日

目次

―「信じていいの?」が口ぐせになっていた

初めは、信じようとしていた

夫の言葉には、いつも“正しさ”がまとっていた。

「お前のためを思って」「普通はこうだから」

理屈はいつも整っていたし、感情よりも言葉が先に出ていた。

私はそのたびに、「きっと私のために言ってくれている」と思おうとした。

でも、どこかに小さな違和感があった。

その言葉、昨日と言ってることが違う

昨日は「気にしすぎだ」と笑っていたことを、

今日は「なんでちゃんと考えないんだ」と責められる。

ある時は「自分の意見を言っていい」と言い、

別の日には「そんな考えはおかしい」と切り捨てる。

夫の言葉はコロコロと変わった。

でも本人は、矛盾していることに気づいていないようだった。

いや、気づいていても、認めなかったのかもしれない。

疲れていく心。刺さらなくなる言葉

最初は、必死に説明した。

「この前はこう言ってたよね?」

「私、ちゃんと理解しようとしてるよ」

でも返ってくるのは、

「お前の理解力が足りない」

「おかしいのはそっち」

という否定の連続。

気がつくと、私は反応しないようになっていた。

どんなに正論を並べられても、

もうその言葉が、心に届かなくなっていた。

信じたいけど、信じられなかった

「言葉じゃなく、行動で示して」

「本気なら、伝わるはず」

そんなふうに思っても、夫の行動は言葉と一致しない。

優しく語った翌日には、また見下すような態度。

思いやりの言葉の裏に、冷たさやコントロールの意図を感じる。

“信じていいの?”と何度も問いかける日々は、

やがて“もう、何を信じていいのかわからない”という無力感に変わっていった。

もう、あなたの言葉は怖くない

皮肉なことに、夫の言葉に感情が動かなくなったとき、

私は初めて、少しだけ「楽」になった。

心が壊れる寸前で、必死に自分を守った結果だったのかもしれない。

“あの人の言葉は、もう私の中に入ってこない”

そう思えたとき、私はようやく、自分を取り戻す一歩を踏み出せた。

最後に

愛する人の言葉を信じられなくなることは、とてもつらいことです。

でも、何度も繰り返される矛盾や否定にさらされてきたあなたの心が、

「もう限界だよ」と教えてくれているのかもしれません。

言葉が届かなくなったその日が、

“自分の心を守るスイッチ”が入った日だったと気づいたとき、

あなたの回復は、もう始まっています。

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