結婚当初、私は「夫婦って、助け合うもの」だと信じていた。
一緒に笑ったり、慰め合ったり、そうやって関係を築いていけると。
けれど現実は、想像していたものとはまるで違っていた。
「どうして、私と結婚したんだろう?」
答えに近づいたとき、胸が締めつけられるようだった——。
目次
結婚の理由に、そんな思惑があったとしたら
「夫が私と結婚したのは、
もしかしたら“支配できる相手”だと思ったからかもしれない。」
この考えが頭をよぎったとき、私は少しのあいだ動けなかった。
でも今なら、そう思わずにはいられない出来事がいくつも思い浮かぶ。
対等な関係ではなく、支配する構図
彼は家庭の中で、いつも“上に立とう”としていた。
私が間違っている。
私の考え方はおかしい。
成長していない。
そんな言葉を繰り返しながら、私を「正そう」としてきた。
対話ではなく、指導。
理解ではなく、評価。
優しさではなく、優越感。
私が困っていても、傷ついていても、
「それはお前が悪い」「考え方が間違っている」と言われ続けた。
寄り添ってほしいときほど、突き放された。
父親のようになりたかった?
もしかしたら夫は、私と家庭をつくることで、
「自分の父親のようになりたかった」のかもしれない。
強くて、口うるさくて、家の中で一番偉い存在。
自分の思う通りに人を動かせる存在。
誰にも文句を言われず、自分の正しさだけが通る世界。
そんな“家庭像”を、彼の中に持っていたのではないか——。
私が望んでいたのは「安心して話せる関係」
でも私は、そんな家庭を望んでいなかった。
私がほしかったのは、一緒に笑える関係であり、
安心して弱さを見せられる場所だった。
私は“従う存在”として、結婚したわけじゃない。
対等なパートナーとして、手を取り合いたかっただけなんだ。
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