chibana– Author –
-
初めて夫のことを話せた日
「私の夫、モラハラかもしれない」 そう言葉にしたのは、誰にでもではありませんでした。 本当に初めて、ちゃんと「言えた」と思えたのは――転勤先で出会った、一人のママ友でした。 その人が話してくれたから、私も話せた ある日、彼女がぽつりと話してく... -
【第7章|心の距離と小さな決意】夫に期待しないことを決めた日
――「もう、期待するのはやめよう」 その決意は、悲しみでも怒りでもなく、静かな諦めから生まれました。 私はずっと、夫に「気づいてほしい」「わかってほしい」と願ってきました。 私が我慢していること。傷ついていること。 それを言葉にするたび、「そ... -
【第7章|心の距離と小さな決意】私は壊れそうなのに、夫は平然としていた
―ひとりで苦しみ続けるということ― 朝、夫の顔を見た瞬間に胸が苦しくなった 朝、ちらっと夫の顔を見たとき。 その一瞬で、胸がギュッと苦しくなった。 普通の顔。清々しそうな態度。 まるで、何事もなかったかのような様子に、私は心を削られた。 私は毎... -
【第7章|心の距離と小さな決意】「一緒にいるのが、しんどい」と気づいた日
――心の悲鳴に耳を澄ませた瞬間―― あの日、特別なきっかけがあったわけじゃなかった。 ただ、ふとした会話の中で、心が重く沈んでいくのを感じた。 「なんで、こんなに疲れるんだろう?」 笑顔でいようとすればするほど、苦しくなっていった。 いつから「し... -
【第7章|心の距離と小さな決意】「大丈夫?」が言えない夫の違和感
――つらいとき、悲しいとき、そっとかけてもらいたかった言葉。 でもその言葉が、私には一度も向けられることがなかった。 「大丈夫?」――たった一言が、いつもなかった 具合が悪いとき、涙をこらえていたとき、 無理をして笑っていたとき。 私はいつも、心... -
【第7章|心の距離と小さな決意】「パパに話しかけてみたら?」――気を遣う子どもの姿に、胸が痛んだ
――私はもう、普通に話せる自信がなかった。 でも、子どもは今もなお“家族のつながり”を信じてくれていた。 子どもの口から出た、優しい言葉 「パパに話しかけてみたら?」 「今日は、みんなで遊べるかな?」 その言葉に、私は何度も心が締めつけられました... -
安心して話せる関係を作っていくーー子供と話すときの自分に近づくには
――安心して言葉を出せる関係性とは? 子どもと話しているときの自分は、不思議と素直になれる気がします。 気を遣わず、言葉を選ばず、思ったままを伝えられる。 けれど、他の誰かと話すときには、どうしてあんなに構えてしまうのだろう――そんなふうに感じ... -
【第7章|心の距離と小さな決意】話しかけるタイミングすら、読んでいた日々
話しかけることが不安 お願いしたいことがある。 でも、断られるかもしれない。 どうやって言えば、聞いてもらえるかな。 どんなタイミングなら、機嫌を損ねずに済むかな。 「今、ゲームしてるから機嫌がいいかも」 「今なら、ちゃんと反応してくれるかも... -
【第6章|心療内科にかかった日のこと】話せない日々、ノートだけが私の心の避難所だった
言葉を封じられた日々の中で─ 夫に自分の思いを伝えることを諦めた理由 夫との生活の中で、私は自分の気持ちを話すことを、いつしかやめていました。 話せば否定される。伝えようとすれば、「そんなのおかしい」「何が言いたいの?」と突き放される。 だん... -
【第6章|心療内科にかかった日のこと】薬なしでは眠れなくなった日
――「大丈夫じゃない」と言えなかった私へ―― また、夫の転勤だった。 家の中では会話もまばら。心はすれ違ったまま。 そんな中で、見知らぬ土地に移り住むことになった。 新しい土地、新しい環境。 慣れない道、知らない人たち。 また、すべてがリセットさ...