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【第1章|はじまりと違和感】義父を見て、夫の未来が怖くなった

義父に感じていた違和感。

それは、ただ「苦手」という一言では片付けられない、私の中に静かに、けれど確かに積もっていたものだった。

目次

「あなたのために」と繰り返される注意

義父はよく、義母に対して「あなたのためを思って言ってるんだ」と注意をしていた。

注意の内容は些細なことでも、繰り返し繰り返し――。

でもそれは本当に「相手のため」だったんだろうか?

義母が私の目の前でこんな話をされて、嫌な気持ちになるに決まってる。

私は首を横に振ることしかできなかった。

私はそばでその様子を見ながら、どこか窒息するような感覚を覚えていた。

会えば必ず誰かを評価する

義父と会うたび、誰かの失敗、他人の運転の仕方、ニュースの話題…

とにかく何かしら「評価」や「文句」が口をついて出ていた。

運転中、他の車に対して文句を言い、

義母が運転しているときにひと言アドバイスをしようとすると、

「わかってるから」と強く遮る。

私も、この人にいつか評価や文句を言われるのだろうと思い苦しくなった。

公の場で、義母の過去を引き合いに出す

家族での食事のとき、みんなが集まっている前で、

義母の過去の失敗談を笑い話のように語る義父。

でも、その「笑い」の中に、なぜか私はひやりとしたものを感じていた。

その話を、なぜわざわざ今ここで?

義母はそれを笑って聞いていたけど、どんな気持ちだったんだろう。

産後のデリケートな時期を無視された

私が妊娠・出産を経て心身ともに繊細になっていた時期、

義父からの電話が何度もかかってきた。

「元気?」「そろそろ産まれそう?」「もっと近くに住んでたらなあ」

――その言葉の裏にある距離の詰め方が、私にはつらかった。

さらに私の目の前で、「この子はうちの家系に似てるな」と言われるたびに、

私の存在や思いが押しのけられるような感覚になった。

この子は“私の子”であって、誰の家系の持ち物でもないのに。

義父を見ると、夫と重なった

義父を見ていると、夫の姿が重なって見えた。

「正しさ」で相手をコントロールするところ、

表向きはやさしい言葉を使いながらも、本音は見せず、相手に責任を背負わせるところ。

このまま年を重ねていったら、夫も義父のようになるんじゃないか。

そう思うと、将来がとても怖くなった。

「会いたくない」と言っても、届かなかった

産後、義父に会うことが本当にしんどくて、

「まだ体調も戻ってないし、今は会いたくない」と夫に伝えた。

けれどその気持ちは理解されず、「それはちょっと…」と遠回しに否定され、結局会うことになった。

私の体調や気持ちより、“義父との関係”が優先されたような気がして、

とても傷ついたし、つらかった。

「似てほしくない」と思ってしまう

私は、自分の子どもに夫や義父のような態度を覚えてほしくないと願っている。

だからこそ、自分の中の違和感やストレスをごまかさず、こうして言葉にして残しておきたい。

あのときの私は、笑ってやり過ごすことで、自分の違和感を押し殺していた。

でも今はもう、それをしないって決めた。

あれはただの「苦手」なんかじゃなくて、ちゃんとした「心のサイン」だったんだと思う。

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