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【第5章|夫が変わった日】自分がしてきたことの“罪”に向き合ってほしい

――「もう過ぎたことだから」では、終わらせたくない。――

あの時の一言が、私の心にどれだけ深く傷を残したか。

あの時の態度が、どれほど私を孤独にしたか。

「悪気はなかった」「そんなつもりじゃなかった」と言われるたびに、私は自分の感じた痛みのほうを否定されている気がして、ますます苦しくなっていった。

目次

「過去は変えられない」という言葉の前に

確かに、過去は変えられない。

けれど、それを理由に向き合わないのなら、その人はこれから先も同じように人を傷つけるのではないか。

私は、ただ謝ってほしいんじゃない。

してきたことの“意味”を、自分の行動の“重み”を、きちんと受け止めてほしいだけ。

私の傷は、あなたの無自覚から生まれた

例えば、理屈でねじ伏せられた日々。

例えば、「心配だから」「大切に思っているから」と繰り返された過干渉。

それらがどんなに愛の名を借りていても、私にとっては苦しく、支配でしかなかった。

あなたはそのとき「守っていた」と言うけれど、

私は「閉じ込められていた」と感じていた。

同じ出来事を見ていても、その意味がまったく違う。

だからこそ、片方の視点だけで完結させないでほしい。

「なかったことにしようとする」のが一番つらい

私は忘れていない。

日々の中で、ふとした拍子に思い出してしまう。

胸がざわざわする。息が苦しくなる。涙が出そうになる。

そんな過去を、「なかったこと」にされたくない。

あなたがそれに向き合おうとせず、

「昔のことを持ち出すな」と拒むとき、

私の傷はさらに深まっていく。

本当に関係を修復したいのなら

まず、過去にしたことを“なかったこと”にせず、

ちゃんと見つめてほしい。

あなた自身が「してきたこと」を認めなければ、

私はあなたの「これから」を信じられない。

それが“償い”になるなんて思っていない。

でも、そこに誠実さがあるかどうかで、

私の中の何かは大きく変わる。

向き合う勇気が、これからの信頼をつくる

自分の罪と向き合うことは、怖いことかもしれない。

でも、それから逃げてばかりでは、

本当の意味で人とつながることなんてできない。

私たちがもしもう一度、心から向き合いたいと思うのなら、

「私が感じた痛み」を、あなたにもちゃんと知ってほしい。

そしてそれを、なかったことにせず、

あなたの人生の一部として、抱えてほしい。

それが、私が願うたった一つの「向き合う」ということ。

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