結婚してすぐの頃は、「夫婦は一緒にいるだけで幸せ」と信じていました。
けれど、知らない土地で始まった新婚生活は、思っていた温かさとはまったく違うものでした。
結婚して3ヶ月目、兵庫での孤独
引っ越し当日、夫は別人に変わった
結婚して3ヶ月目、私は仕事を辞め、夫の転勤先である兵庫へ引っ越しました。
引っ越し当日。義理の両親が同席していて、私と義父は引越し作業の合間に買い出しへと出かけました。
外出先から戻ると、家の鍵がうまく開かない。
そこで夫に「鍵が開けられないの。中から開けてくれる?」と頼んでみました。
以前の彼なら、笑って「大丈夫?」なんて言ってくれていたはず、
この時もそんな反応をくれると思っていました--
ところが夫は「何をやってるんだよ」とピシャリと冷たい一言を放った。
義父は「そんな言い方をしなくてもいいじゃないか、なぁ。」と一言。
私は庇ってもらえたうれしさよりも、「あれ、こんな人だったっけ?」と戸惑いを隠せずにいました。
「俺だったら大丈夫」
知らない土地、知り合いは誰もいない。昼間は一言も声を発さずに過ぎていく日もありました。
「誰とも話さないのが寂しい。あなたと会話がしたい」
そう伝えた私に、夫は一言。
「俺だったら大丈夫」
その瞬間、胸の奥に冷たいものが広がりました。
この時は違和感を感じたものの、気のせいかなと思っていました。
しかしその後、夫の発言が次第にエスカレートしていく中で、「この違和感は本物である」と確信していくのです。
夫は、常に自分の目線だけで物事を考え、私がなぜこの気持ちを伝えたのかを想像しようとしない。
結局、会話を増やそうとする努力はありませんでした。自分が話したいときだけ話し、私が話し始めると、興味なさそうに画面へ視線を戻し、ゲームや動画に没頭していきました。
感謝の言葉を求めても
新婚で、仕事も生活も捨てて夫についてきた私。
赴任地に来てからも、ただ否定されるだけの日々が続きました。
「せめて、ついてきてくれたことに感謝の言葉があってもいいんじゃない?」
そう伝えた私に、返ってきたのは冷たく突き放すような言葉。
「思ってもいないことは言えない」
あのときの感覚は、今も胸の奥に刺さったままです。
全てを捨ててついてきたのに――。
この仕打ちは酷すぎる、という想いだけが消えてくれません。
--あなたにも、心が固まるようなそんな言い方をされたことはありませんか?
そのとき感じた孤独と今の気づき
新婚の頃、私は誰にも話せない孤独に押しつぶされそうでした。
夫に話しかけても、興味を示さず、まるで私の存在が見えなくなったような気持ちになりました。
私が伝えたかったのは「話し相手がほしい」「一緒に心を通わせたい」というシンプルな願いでした。
でも、夫は「自分なら大丈夫」としか言わず、私の気持ちに寄り添おうとはしませんでした。
その無関心に傷つき、私は「どうして私の思いが伝わらないのか」と自分を責めました。
「感謝の言葉をもらえないのは私が我儘なのか」――そんな迷いもありました。
しかし、今振り返ると気づくのです。
夫の反応は彼自身の問題であり、私のせいではなかったのだと。
彼は自分の価値観や感情だけで動き、私の存在や気持ちを尊重することが苦手だった。
それは、彼が育った環境や彼自身の心の癖が影響していたのかもしれません。
私はただ、温かく見守ってほしかった。
話を聞いてほしかった。
認めてほしかった。
それが叶わなかったことで、心が深く傷つきました。
けれど、その痛みがあったからこそ、私は今、「自分の気持ちに正直になること」の大切さを学んでいます。
自分を大切にできなければ、誰かに大切にされることも難しいのだと。
あなたも過去の私のように、孤独感を感じながら毎日を過ごしていたら、自分の気持ちに正直になってほしい。
誰かに気づいてもらうには、まずは自分の正直な気持ちに気づくことから始まるのだから。
私はこれからも、少しずつ自分の声を拾い上げていきたいと思います。
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