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【第9章|夫がカウンセリングを受け始めた日】自己責任で終わらせないでほしい

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──夫の暴言の根っこには、義父の影があると思うから

夫が2回目のカウンセリングを受けたあと、自分の過去とも向き合ったという報告をくれました。

私は真っ先に、「義父の影響について話したのかな」と気になりました。なぜなら、夫が私に向かって言った言葉と、義父が話していた言葉があまりにも似ていたからです。

たとえば──

「あなたのために言っているんだ」

「それじゃ何も成長しないよ」

この言葉は、義父も夫も、まったく同じように使っていました。

強い口調で、相手の感情や状況を無視したまま「正しさ」で押し切るように。

私はそれに、長年苦しめられてきました。

夫に「義父のこと、カウンセリングで話した?」と聞くと、

「もちろん話したよ」と言いました。

でもそのあとの言葉に、私はひっかかりました。

「義父もあるけど、それだけじゃない。他の環境とか、俺がどう生きてきたかもある。取捨選択して、結局は自分が選んできたことだから」

そして夫はこう続けました。

「実家を出てから20年以上経ってるし、結局は自分の責任なんだよ」

それを聞いて、私は複雑な気持ちになりました。

「自分の責任」だと受け止める姿勢そのものは悪くない。

むしろ、そうやって自分を見つめようとしているんだろうとも思います。

でも、本当に自分と向き合うなら、「自己責任」で終わらせることはしないでほしいんです。

義父がどんな人で、どんな言葉を浴びせてきたか。

その影響が夫の中にどれだけ根深く残っているか。

そこから目を背けずに見てほしいと思っています。

なぜなら、義父の価値観が、今の夫の言動の中に確かに生きているからです。

それを「過去」と切り離してしまえば、また同じことが繰り返されてしまう気がして、怖いんです。

私は今、「許さなきゃ」「信じなきゃ」と思い込んでいた気持ちを手放して、

自分の感覚を大切にしたいと思っています。

だからこそ、夫には本当の意味で自分のルーツや影響源と向き合ってほしい。

「自分のせいだから」と片付けないで、その奥にあるものにも目を向けてほしい。

それが、私の本音です。

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