長男は、ずっと夫の隣にいた

―家庭内別居で、私は母親としての居場所まで失いかけた―

家庭内別居が始まってから、

一番つらかったのは、夫のことだけではありませんでした。

長男のことでした。

同じ家に住んでいるのに、

長男と過ごす時間が、ほとんどなくなっていたのです。

気がつけば、長男はいつも夫の隣にいました。

寝るときも、夫の部屋。

土日のお出かけも、夫と一緒。

私は同じ家にいるのに、

長男と過ごす時間は、ほとんどありませんでした。

私は、母親なのに

家庭内別居が始まったとき、

私は夫との距離を取ることだけを考えていました。

自分の心を守るために、必要なことでした。

でも、その距離は、

夫との関係だけでなく、

長男との距離も、少しずつ広げていきました。

長男は、自然と夫のそばにいるようになりました。

私はそれを、止めることができませんでした。

止めてはいけない気もしました。

子どもにとって安心できる場所があるのなら、

それを奪うべきではないと思ったからです。

でも同時に、

私は、自分の居場所を失っていくような感覚を抱えていました。

話しかけることさえ、怖くなる瞬間

長男に話しかけたいと思うことは、何度もありました。

今日あったことを聞きたい。

何をして遊んだのか知りたい。

ただ、隣に座っていたい。

でも、

夫の隣にいる長男を見ると、

なぜか声をかけることができませんでした。

拒まれるかもしれない。

そんなことは、実際には起きていないのに、

心のどこかで、そう感じていました。

家庭内別居は、

夫婦の距離だけでなく、

親子の距離にも影響を与えることを、

私は初めて知りました。

もし、夫がいなくなったら

その頃の私は、

夫と別々に暮らすことを、何度も考えていました。

このまま同じ家にいても、

私は回復できないと思っていたからです。

でも同時に、

ある不安が、頭から離れませんでした。

もし本当に別々に暮らすことになったら、

長男は、どちらを選ぶのだろう。

私だろうか。

それとも、夫だろうか。

夫のそばにいる時間のほうが長い今、

夫についていってしまうのではないか。

そう考えると、怖くなりました。

私は、母親なのに。

それでも、

選ばれない可能性があると思いました。

私は、母親でいられるのだろうか

家庭内別居は、

夫婦の関係を変えるだけではありませんでした。

私自身の「母親としての自信」も、

少しずつ揺らしていきました。

私は、ちゃんと母親でいられているのだろうか。

長男にとって、私は必要な存在なのだろうか。

そんな問いが、

何度も心の中に浮かびました。

それでも、私はここにいる

今も、長男との距離が完全に戻ったわけではありません。

それでも、

私はここにいます。

同じ家にいて、

同じ時間を過ごして、

少しずつでも、

関係を取り戻していけると信じています。

親子の関係は、

一瞬で壊れるものではない。

でも、

一瞬で戻るものでもない。

だからこそ、

焦らず、

諦めず、

私は、ここにい続けようと思っています。

母親として。

そして、一人の人間として。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次