「大丈夫」って、何度も言ってきました。
本当は、全然大丈夫じゃなかったのに。
今も、親には本当のことを言えていません。
目次
安心させたかった。迷わせたくなかった。
私の親は、どちらかというと「ちゃんとした家庭」にこだわる人でした。
近所や親戚の目を気にして生きてきた人。
私のことも、「ちゃんとした家に嫁いでほしい」と言っていました。
だから、夫との関係がうまくいっていないこと、
心がすり減っていたこと、
誰にも相談できなかった。
心配をかけたくなかった。
「そんな人とは別れなさい」なんて言われたら、
私はまた、自分の気持ちを後回しにしてしまう気がして。
話せないのは、まだその勇気が持てないから
何度も伝えようとしたことがあります。
「実はね……」と切り出しかけたことも。
でも、言葉が喉の奥でつかえてしまう。
涙が出そうになるのを、ぐっと飲み込んで、
また「大丈夫だよ」と笑ってしまう。
本当は、もうずっと限界だった。
でも、それを認めるのが怖かった。
親の前では「ちゃんとしてる娘」でいたかった。
少しでも安心させたかった。
私は、まだそのままの気持ちを伝えられていない
「言わなきゃ」と焦る自分と、
「言えないよ」とすくむ自分が、心の中でせめぎ合ってる。
何が正解かは、わからない。
でも、言えないことを責めるのはもうやめたい。
私なりに、今は自分の心を守ることを優先しているだけ。
それは、逃げじゃない。
まだ話せる状態じゃないだけなんだ。
いつか、素直に「つらかった」と言える日まで
少しずつ、心の中の言葉をこうして書き出せるようになった。
だから、いつかきっと、
「大丈夫じゃなかった」と親にも伝えられる日が来ると思う。
無理に話す必要はない。
でも、自分の本音を守りながら、
少しずつ前に進めたらと思っています。

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